2024.11.11 会社情報

検査技術における被写界深度の重要性

こんにちは。検査性能保証2課の白石です。

今回は、私が所属しているバイク同好会についての紹介と「被写界深度」という撮像における重要な技術についてお話しします。

バイク同好会は、バイクが好きな社員が集まり、主にツーリングやグルメを楽しむグループです。
様々な場所をツーリングし、美しい風景を楽しみながら、仲間との思い出を写真に残しています。
美しい景色を背景にして、自分のバイクを撮影することも同好会での楽しみの一つです。

この時に、被写界深度を意識して写真を撮ることで、よりきれいな写真を撮ることができます。
被写界深度とは、写真においてピントが合っている範囲を指し、レンズの絞り値で深さが変わります。
これを利用することで、バイクや風景の写真を効果的に表現できます。

たとえば、ツーリング中にバイクだけを目立たせて撮影したい場合、被写界深度を浅くして写真を撮ります。
浅い被写界深度で撮影することで、背景がぼやけ、バイクが際立ちます。
最近のスマートフォンに標準搭載されているポートレートモードは、この技術を応用しています。

一方、自然の風景の中でバイクを撮影する際には、被写界深度を深くして写真をとると効果的です。
深い被写界深度で撮影することで、風景全体にもピントがあい、バイクがその美しい景色に調和した姿を表現できます。

左が浅い被写界深度、右が深い被写界深度で撮影した写真です。
印象が大きく異なることがわかるかと思います。

ラインセンサーを用いた検査技術においても、被写界深度のコントロールは非常に重要です。

当社の検査装置が設置される生産ラインでは、検査対象材のバタつきやうねりがあります。
また、いろいろな厚さの製品が生産される場合は、最薄品と最厚品の差が10mm以上となることもあります。
このような場合、確実に欠点を検出するために被写界深度を深くします。

逆に、被写界深度を浅くすると、ピンボケ(ぼやけ)の効果を得られます。
このピンボケの効果を使って欠点の検出率を上げる場合もあります。

被写界深度は、検査条件の選定において重要な要素となっています。

今回は、被写界深度についてバイク同好会の活動を交えながら紹介しました。
こうした基本的な技術を理解し活用することは、新たな発想を生み出す上で非常に重要です。
ツーリングでリフレッシュしつつ、新しいアイデアの創出につなげていきたいと思います。

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